Thursday, December 01, 2011

サイエンスカフェ 素粒子

長男と妻と私の三人で、サイエンスカフェに参加してきた。
場所は、いつもの理科ハウス。テーマは「素粒子」。

長男は参加者対象からは若干はずれていたのだが、日ごろの理科ハウスでの様子を見てくださっている先生から特別にお誘いいただき参加させてもらった。

講師の先生は「子どもにも分かりやすく」、と説明の準備にご苦労されたようだったが、先生の心配をよそに、サイエンスカフェに参加した理科ハウス常連の子どもたちは前提知識としては充分な子が多く、そんな気遣いは無用。はかせの準備を上回る質問がバシバシ出てきて、見ている方は頼もしいやら、「知ったかぶっている様子」にはらはらするやら。
長男もよく質問していた。理科ハウスからお声がけいただいたのは、「これのおかげか」と思うくらい。

どんな質問が出たかというと、次のような具合。みんなの質問を私がメモした限り、その回答も書いておく。

・光も素粒子か?
ここでは、「光は素粒子ではない」とする。理由は、光が物質を構成するものではないため。
しかし、光を粒子だとする考えもある。

・素粒子に重さがあるか?
重さのある振る舞いをするので重さがあることは分かっているが、その量は計測できないほど小さい。
ホコリを考えるとよく分かる。ホコリは下に落ちるので重さがあることは分かるが、私たちの日常生活ではホコリの重さを測れる秤はない。

・素粒子に色はあるか?
色は原子によって決まるので、素粒子に色はないと考えている。
色は、特定の色を反射する、吸収することによって、人間には色として感じられるため。

・物質はどのくらいの数の素粒子で出来ているか?たとえば人間一人分は?
炭素12g分の原子の数が、6× 10の28乗と言うことが分かっている。これが12g分なので、人の体重を掛けて、炭素の原子量分の中性子6個、陽子6個分にして、その中に素粒子が3つずつあるので・・・と計算できる。「ちょっと想像を絶する数になります」
面白かったのは、10の28乗のところ。私たちの日常で出てくる大きな数の単位はせいぜい兆か京くらい。これは10の16乗くらい。先生が、「1京の1億倍だから京の三つぐらい上の単位・・・・」とつぶやくとすぐに子どもたちが「億・兆・京・ガイ・ジョ・ジョウ・・・・ジョウです!」と子どもたちが反応する。この記憶力には脱帽する。

・ニュートリノはどうやって出来るのか
ニュートリノ3種類(電子ニュートリノ、ミューニュートリノ、タウニュートリノ)と対になる粒子(レプトン:電子、ミュー、タウ)が原子核と衝突したときに出来る。

・3種類のニュートリノ(電子、ミュー、タウ)の違いは何か
一番の違いは重さ。

(*) 後の方のQアンドAはほとんど私の理解を超えている。

個人的に興味深いと思ったの2点。
・素人むけに、素粒子のことを話すための話しの展開
・最近のニュースで、光速を超えるニュートリノを発見したというニュースについての解説

話の展開は、まず、日常の目に見える世界からどんどんと微少の世界へ話していく。
クッキーの材料 = 小麦粉、砂糖、卵、牛乳
牛乳の成分 = 栄養素、カルシウム、炭水化物、糖類、脂肪類
炭水化物、糖類、脂肪を構成する化学式 = 物質は数10種類の原子で出来ている。原子はこの宇宙に100数種類しかない (ここで化学式が出てくる展開がスゴイ)
原子は、原子核と電子で出来ている。原子核は陽子と中性子で出来ている。
陽子、中性子は、素粒子(クオーク)から出来ている。
前述の通り、集まった子どもたちの知識では、一番難関と思われる部分をいとも簡単に通り越してしまったのだが。

光速を超えるニュートリノ発見のニュースについての解説では、
多くの科学者が報告内容を疑問視していることを教わった。
理由としては、10年ほど前にノーベル賞を受賞した小柴博士。その受賞理由は超新星爆発によるニュートリノを観測した功績によるものだが、もし、ニュートリノが光速よりも速ければ超新星爆発を観測した3年前にはニュートリノが地球に到達しているはず。なので、実際の観測と結果が一致しない。
とか、
今回の光速超えの発見は、数百キロの間を、数10億分の1秒(数ナノ秒)差というごく小さい時間差での到着を観測したというもの。この時間差、コンピューターや計測器の動作速度---これらも数10億分の1秒で一つの動作をする機器にとって非常にきわどい判定であること、などを解説頂いた。
こうした解説には、ナルホドと思う。

楽しめた数時間だった。

理科ハウスの日記にも載っていました。

素粒子については、こちらを参照

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