最近、畑村洋太郎氏の本を立て続けに読んだ。
数に強くなる
直観で分かる数学
続直観で分かる数学
いずれも岩波書店刊
Amazon のブックレビューを見る限りは、賛否両論極端に分かれているようだが、私としては、素直に好感を持った。
「直観・・・」は、主に高校数学が対象で、テーマはサイン・コサイン、行列、指数・対数、虚数・複素数、微分積分、確率。「続・直観・・・」の方は、小学校の算数がテーマで、足し算・引き算・掛け算、割り算、正の数・負の数、平方根をそれぞれ扱っている。
「どのように考えればよいか」という概念の解説がこれらの本の趣旨なので、アプローチとしてとてもわかりやすかった。
長女は、学校でちょうど割り算を習い始めたところ。宿題をやっているときに「ゼロで数を割ったらどうなるの?」という疑問を持っていた。たまたま「続・直観・・・」で、ちょうど割り算のところを読んでいたので、いっしょにこの本を読んでみることにした。・・・が、あっという間に「良くわかんない」と退散。この本ではゼロで割ることの理解のために、無限小や無限大が出てきてしまう。長女にとっては、当然ながらまだ早すぎたようだ。
この本(「続・直観・・・」)のあるか所に日常の主婦生活に当てはめて考えるところがあり、妻にも見せたところ、「そんなの当たり前じゃない、みんなそういう風に考えていないの?」と言う反応。
夕食の準備などで、夕食の時刻を基準にして、そこからの逆算でそれぞれのおかずの支度を始める時刻を割り出していることを、マイナスの数を対比させているか所だった。
「普段、この本に書いてあるとおりにして、食事の支度をしているなぁ」と思っていたので、感想を聞こうと、読んでもらったのだが、「そうやって、みんなのことを考えて食事の支度をしているのに、誰一人として協力がない!」。やぶ蛇だった。
本の同じか所に、余談として、著者(畑村氏)が「自分と同じように考えるひとが、全く違う分野で活躍する人にもいて、驚かされる」として、私たち夫婦の母校の創立者(羽仁もと子)のことが載っていた。
その学校で育てられたものとしては、妻の反応はある意味当然と言える。是非とも子どもたちにも伝えていきたい習慣だ。
直観でわかる数学
1.見えない直角三角形を見る --サイン・コサイン
2.数字のウラには意味がある --行列
3.見方を変えて新しい数を作る --指数・対数
4.2つを1つにひっくるめる --虚数、複素数
5.日常生活に本質が隠れている --微分・積分
6.部分を見れば全体が分かる --微分方程式
7.未来は等分配されている --確率
続直観で分かる数学
0.なぜ数学では記号を使うのか?
1.どんな数にも見えない個性がある --数の話
2.エビフライをしっぽから食べるか? --足し算・引き算・掛け算
3.個数を数えてガバッと取り出す --割り算
4.目に見える数ばかりが数ではない --正の数・負の数
5.足場を固めて追いつめる --平方根
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