土曜日に理科ハウスを訪問。
理科ハウスでの展示、いまは企画展のはざま時期の通常展示。どちらかというと、子どもたちの「科学実験遊び場」になっている。
テーマを持った展示もされているのだが、今回は、生物の進化の枝分かれを初めて見させてもらった。展示自体は2ヶ月くらい前からあったのだが、今回、調べ勉強の題材を探している長男と一緒に初めて体験。展示の工夫に改めて感心させられた。
展示を要約して書けば、進化の過程で枝分かれする系統樹を、分かれ目ごとに分岐のポイントを選びながら「動物」に枝分かれする道をたどる。「細胞の中の遺伝子を一箇所に持っているかどうか」とか「生き物として、一つの細胞で構成するかどうか」とか「体内で栄養素を作ることができるかどうか」などの質問で分岐する。
もう一つは、動物に枝分かれした後、人間(ほ乳類)にたどり着くよう、進化の分岐ポイントをたどる。こちらは絵巻物。絵本の迷路の感覚で楽しめる。こちらも、分かれ道では(胚が成長した穴が)「口になるか、肛門になるか」とか、「体に節があるかないか」とか、「子どもを卵で生むかどうか」等々の質問で分岐する。
生物の系統樹は、たとえば上野にある科学博物館の系統広場にはとても立派な展示があるがこれに通じる。http://shinkan.kahaku.go.jp/floor/1f_jp.jsp
理科ハウスの展示では感心するのは、子ども(小学生)レベルが興味を持つように非常にシンプルに、分岐のポイントとなる生物の特徴の違いだけを抽出し、そして子どもが興味を持てるような言葉で書かれていること。
わが家の子どもたちも何度も科学博物館の系統の広場に行っているのだが、イマイチぴんと来ていない様子。むしろ理科ハウスでの体験が、より詳しく知ることのできる科博の展示や、Wikipedia、その他の文献で調べることにつながっていると思ってくれれば、これほどありがたいことはない。
子どもが面白い、不思議だ、もっと知りたい、という気が起きなければ、どのような詳しい図鑑、博物館も役には立たない。
非常に地味な展示ながら、その工夫にとても感心した。
参考:
wikipedia
JTの生命誌研究館から、進化の話の特集: http://www.brh.co.jp/katari/shinka/
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