いつも、季節のご挨拶のはがきをいただいているが、今年のはがきには工房で型染めの体験実習ができる旨のご案内も書かれていた。残念ながら実習には都合が合わせられなかったのだが、工房を見学させていただくことができた。
場所は松井田妙義インターをでて10分程度のところ。
工房のご主人からは個別指導で、染料の元にする草木のアドバイス、染液の作り方、媒染のやり方等々を聞かせていただけた。
同じ草木から取る染液でも季節によって色が違うとか、同じ染液でも1回目の煮出しと2回目、3回目の煮出しでは色が違うので混ぜないで染めて色の違いを楽しむとか、染液を煮出すときの材料の割合(1リットルあたりに何グラムの材料を入れるか)でも色の濃さが変わる等々。
草木染めは、こうした試行錯誤の積み重ねで良い色を探していくそうで、工房では何通りも試したサンプルも見せていただいた。
長男が来年取り組む素材に関してもたっぷりとアドバイスいただいた。キブシの実、スギやヒノキの葉、藍、ケヤキの皮、アカソの葉等々。
また、有り難いことに絹のストールの藍染めも手伝わせてもらうことができた。
元々は、売り物にする予定の染め物。長男が話を聞きながら全行程を見させてもらい、実際に絹を染料に浸すところを体験させてもらった。我が家としては長男の手が少しが入った記念の一品。購入させていただいた。
珍しい材料の一つ、ゴバイシの実物も見せていただいた。
ゴバイシとは、お歯黒を作る染料で、鉄で媒染すると黒くなる材料。ヌルデの木に虫が寄生してできる虫瘤がゴバイシと呼ばれるのだそう。
私自身は、ゴバイシという名前を初めて聞いた。お歯黒の染料にもなるということで、日本では1000年近くも前から使われている素材。こんなものから染料が取れることによく気がついたものだ、と不思議に思う。
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