今朝の記事は興味深かった。
一つ目は「学び再考」というコラム。お茶の水女子大学教授、耳塚宏明先生。
高校の履修もれ問題について取り上げられていた。
NHKが全国の校長会会長宛に再発防止を尋ねた調査で、「現場の実態に合わせて学習指導要領を弾力的に運用できるようにする」という回答が87%に及んだという。目を疑った。また、次のように結論している。
”逸脱”高校の選択は顧客のニーズに応えることが至上命令の、市場サービス理論をむき出しにした。たとえ顧客のニーズにそぐわなくとも教えるべきを教えるのが、公教育の使命ではないのか。とのこと。
この点、ある種の使命、理念を持っている私立校などは市場サービスと使命をうまく両立させているのだと思うし、市場サービス理論を追求した結果は学習塾などに行き着くのだと思う。
もう一つの記事は広島大学教授、山崎博敏先生のもの。「朝の読書・質疑 学力高める」というタイトル。小学校5年生、中学校2年生をサンプルに、学力(国語、算数)と学校での授業や家庭環境の影響力の相関を分析した調査結果だ。4つのポイントに整理されたとのこと。
1.授業方法
「教師が1時間しゃべり児童がそれを聞く」という一方的な授業よりも、「朝の読書」を受けている児童ほど学力が高い。また中学校では、
「質疑応答のある授業」や「プリントやドリルを使った授業」を受けている方が学力が高い2.子供の授業態度
ノートに重要事項を筆記する子や、解けるはずの問題を間違えるとくやしいと思う子は、学力が高い
3.学級の風土
「先生のいうことを聞く」「集団としてのまとまりがある」ことは中学校の場合学力にはマイナス。
競争的風土の生徒がよく勉強するからか?
4.家庭での学習や帰宅後の活動内容
「学校の宿題をきちんとやる」「毎日、長い時間勉強する」などの自宅での学習取り組み具合が学力に大きな影響を与える。
だそうだ。自宅で取り組めるのは項番の4。あえて入れれば項番2も関わるだろうか。
学力だけを尺度にするわけではないので、この調査結果だけをよりどころにする訳ではないが、調査として興味深かった。
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