今回は京都大学の西村和雄教授の執筆。
前回からの共通の、ゆとり教育の反省から議論されている土曜日授業の復活に関するテーマ。
フィンランド方式は学力水準を高く維持している教育方式として注目を集めていると最近知ったが、その効率のよさを例に取って「授業時間が少ないほど学力が上がる」との論があるとはしらなかった。
西村教授の考えは、自学自習型の勉強のすすめ。
授業の目標の設定方式を変えたり、教員の質を上げる取り組みは効果があるのだろうが即効性に欠ける。教科書の改善がもっとも効果的。自習に役立つような教科書を使えるようにするのが効果が高いとの考えだ。
学習方法の指針としてはもっともだと思うが、教科書を作り直すことについては一朝一夕に出来るものではないのではないかと思う。
前回の記事のマニフェスト方式での管理とか、教員の質の改善(教員免許の有期更新案)と並行して議論されるべきものだと感じた。
6月25日 日経 教育面から
「土曜日授業を考える」−−学力向上「逆算の発想」で、という見出し。
今日の記事の執筆は千葉大学の明石教授。
教育再生会議の第二次報告の授業時間を増やす効果には懐疑的なのだそうだ。
指導要領に従って時限をこなし、一学年を修了するときの単位数のみ帳尻をあわせるような「積み上げ方式」では学力の向上は期待出来ず、いま必要なのは到達目標を決めてそこから具体的な施策を立てる「逆算の発想」なのだそうだ。
具体例としては「何年生は○○を学ぶ」という履修システム から 「六年生の算数ではあまりのある割り算が一分間に20問以上できる」という習得システムに変える、というやり方だ。
「公約」から「マニフェスト」への転換と表現されているがこのマニフェスト方式という考えは家庭にとってはわかりやすい。
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